こんにちは。Wild Samuraiです。
今回はジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」で紹介されている投資手法について紹介していきます。
米国株投資においてはシーゲル流の株式投資を実践している人が多いと聞きますが、その要点はどのようなものでしょう?
今回は以下の疑問を持つ人向けに記事を書いています。
- 長期投資で手堅く運用する方法を知りたい
- 配当金を再投資する魅力を知りたい
- 「株式投資の未来」を読むか迷っている
一つでも当てはまる方には非常に参考になる記事だと思います。
目次
・ジェレミー・シーゲルって誰?
・長期投資で一番リターンが高いのは「株式」
・株式に投資した場合、リスク・リターンは収束していく
・ポートフォリオのコアはインデックス投資にすべき
・長期投資するならルールを守って運用を
目次
ジェレミー・シーゲルって誰?
ジェレミー・シーゲルはペンシルバニア大学ウォートンのファイナンスの教授です。
「証券投資の大家」と呼ばれており、金融市場における有名人の中のひとりです。
ジェレミー・シーゲルが書いた「株式投資の未来」や「株式投資」は個人投資家、機関投資家のバイブルと言われ長らく読みつがれています。
本の中では1950年〜2003年まで約50年間の豊富な資料とデータにより、株式投資の優位性や配当を再投資することの重要性を解説しています。
自分も本著を読んで大きな影響を受けた一人です。
長期投資で一番リターンが高いのは「株式」
株のインフレ調整後のトータルリターンは、他のどの資産よりも高いリターンを誇ります。
これは過去200年のデータからさかのぼってみてもほぼどの期間を切り抜いても同様のことが言えます。
下の図は1801年に各資産(株・債券・ゴールド・キャッシュ)に1ドル投資していたと仮定した場合のリターン推移を示しています。
圧倒的に株のリターンが他の資産を上回っていることがわかります。
簡単にまとめると1802年に投資した1ドルが
- 株式 :597,4854ドル
- 長期国債:1072ドル
- 短期国債:301ドル
- ゴールド:1.39ドル
- 通貨 :0.07ドル
となります。
株式は長期的なパフォーマンスが圧倒的に良いことがわかります。
逆に言うと通貨の価値は1ドル→0.07ドルに下がっていることがわかります。
200年間で93%の価値が減っているのでインフレーションが確実に進んでいることがわかります。
・株や物の価値 ↑
・通貨の価値 ↓
ということはデータを見ても明らかです。
ここから考えられる有効な戦略は
「すぐに使う予定のある現金は確保しつつ、しばらく使う予定のない資産は株式として保有する」
ということが資産を増やして守っていく有効な戦略になります。
株式に投資した場合、リスク・リターンは収束していく
そうは言っても大多数の方は
「いやいや、株って大暴落するとかニュースでたまに見るよ」
「それまでは順調に値上がりしても、自分が投資した途端に暴落するんじゃない?」
といったリスクを恐れている人は多いと思います。
たしかにそのとおりで、元本保証の銀行預金と比べると株式投資は元本割れ、損をする可能性とは常に隣り合わせです。
しかし、株式投資は長期保有することで収益率が一定の幅に収束していきます。
グラフを見ると保有期間が1年、2年という短期間では縦軸の「複利利回り」が大きいのでリスク・リターンが高いことがわかります。
大きく勝つ可能性もあるけど大きく負ける可能性があるということです。
それに比べて保有期間が20年、30年・・・と増えていくにしたがって「複利利回り」がプラスに落ち着いていることがわかります。
これは保有期間が長くなればなるほど損をしなくなり、一定の利益を出すことができる。ということになります。
20年という長期スパンで見ると、株式はインフレ率・債券よりも良いリターンを得られます。
株式が長期投資の王道という理由はここにあります。
ポートフォリオのコアはインデックス投資にすべき
ジェレミー・シーゲルはポートフォリオのコアをインデックス投資にすることを提唱しています。
プロのファンドに投資をするアクティブ運用はインデックス運用に対して勝率が悪いです。
信託手数料や取引手数料、税金を考慮すると、プロのファンドマネージャーでもインデックスの成績を超えることは難しいのです。
インデックスのおすすめの投資割合は50%です。
そもそも、アクティブファンドがマーケットに存在し続けることはとても難しいことなのです。
長期投資のメリットを享受するためにも、インデックス投資を軸にして、腰の座った投資をしましょう。
長期投資するならルールを守って運用を
5年・・・10年・・・と長いスパンで長期投資をするのであれば、自分で決めた資産配分比率とポートフォリオを常に維持することが重要です。
正しいと言われているルールがあればそれを守り続けることが必要なのです。
スポーツでも、武道でも「型」というものがあります。
その「型」から外れてしまっては良いパフォーマンスを発揮することはできません。
特に注意しなければならないのは株価が上昇している時です。
・「〇〇が上がっているなぁ」と思ってそれまでのルールを破って買い進むとき・・・
・「〇〇が暴落だーー!! 売れ!売れーー!」と感情に任せて売ってしまうとき・・・
こういうことを繰り返していてはいつまでも資産を増やすことはできません。
ルールと感情を切り離して考えることが投資家には必要なのです。