【投資手法紹介】 オニールの成長株発掘法  ウィリアム・J・オニール 〜パート1〜

 

 

今回紹介するのは、私も実践している投資戦略の一つであるオニールの編み出したCANSLIMを用いた成長株発掘法(グロース投資)です。

 

米国投資家には

・バリュー投資家であるウォーレン・バフェット

・高配当再投資戦略家であるジェレミー・シーゲル

・グロース投資家であるウィリアム・オニール

上記のような名高い投資家がいます。

その中でもオニールはグロース銘柄への投資手法で有名であり、米国では数多くの投資家が実践する信頼性のあるものです。

 

●投資手法には大きく分けて3つある

投資手法については大きく3つあり、

・会社の現在の価値よりも割安放置されている「バリュー投資」

・今までも上がっているし、これからも上がっていく「グロース投資」

・投資対象となる国々の経済状態や政情を把握した上で、その国々の資産に投資をして多大な利益を得る「グローバルマクロ」

などがあります。

なお、グローバルマクロに関しては個人投資家向けではないのでここでは割愛します。

●バリュー投資の考え方 ウォーレンバフェットを例に

バリュー投資で有名なのはウォーレン・バフェットと言われており、一代で莫大な資産を築いた投資家です。

バリュー投資とは「現在の株価がその企業の利益水準や資産価値などからして割安放置されていると考えられる銘柄を買い付ける」手法です。

そして市場でその銘柄本来の価値に注目が集まり、買われるようになると、ほぼ底値や割安で事前に買い付けられた株は大きく上昇して、リターンになるという戦略になります。

低い水準からだんだんと株価が上昇していくことを狙っているため、期間としては長期投資となります。

大きなリターンを得る秘訣は、他の人が買っていない、不人気な銘柄を買うことです。

これは逆張りの発想に基づいた考えによるものです。

 

●グロース投資の考え方 オニールを例に

グロース投資で有名なのはオニールと言われています。あまり個人投資家には聞き馴染みのない投資家かもしれません。

しかし、オニールはベストセラー「マーケットの魔術師」でも紹介されており、アメリカの投資業界で最も成功した人物の一人です。

オニールは比較的小さい会社から成長の早そうな株を選定し、短期〜中期で利益を上げていくという手法です。

チャートを元に銘柄選定をし、すでに上昇している銘柄からCANSLIM の頭文字のフィルターを通して更に株価の成長していくものに投資をするというものです

これは順張り投資の発想に基づいた考えによるものです。

 

 

●本の内容について

オニールの投資手法は

  1. まずはテクニカルチャートを用いて銘柄を選別
  2. ファンダメンタルやセクター・マクロ経済など分析して投資する銘柄を絞っていく

という順番になります。

 

1のチャートの形というのは「カップウィズハンドル」が理想的と言われています。

「カップウィズハンドル」のチャートの形について簡単に説明すると、株価がレンジ相場、または上昇相場から調整局面に入り下押しします。

この際、損切りする人と持ち続ける人がいるのである程度下がった場面からまたレンジ相場になります。

その後、「売られすぎ」、「割安」、「そろそろ買い」と判断する投資家が参入し、再び上昇局面に入ります。

ところがレンジ相場で持っていた人が直近高値付近まで上がると安心して売ってしまうので再度下押しします。

この期間の出来高は薄くなります。

しかし、その売りがある程度出ると、売りが出尽くしてしまっているため、買い勢力が優勢となり、

上値抵抗線を上抜けたところで一気に買いの勢いが増して大きく上昇していくというのが、カップウィズハンドル後に急上昇する仕組みです。

2のファンダメンタルやセクター・マクロ経済などを分析するというのは、冒頭でも少し紹介したグロース投資を見分ける 「CAN SLIM」 について説明していくことになります。

 

 

●グロース投資を見分ける 「CAN SLIM」 について

 

「オニールの成長株発掘法」では、チャートの形から選別した銘柄から、投資すべき成長株の特徴を「CAN SLIM」という略語でまとめています。

 

その条件は下のとおりです。

C:Current Quarterly Earnings・・・四半期の売上とEPSの増加率は十分か

A:Annual Earnings Growth・・・過去3年間の売上とEPSの増加率は十分か

N:New Company/Product・・・革新的な製品またはサービスを提供しているか

S:Supply and Demand・・・需給関係は良いか

L:Leader or Laggard・・・市場先導株であるか

I:Institutional Ownership・・・有力な機関投資家が株主になっているか

M:Market Direction・・・一歩下がって相場全体として今は投資に適したタイミングか

 

次回以降の記事では「CAN SLIM」の条件について一つずつ詳しく解説していきます。

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