今回のテーマは通常のインデックスとは少し異なる投資手法、昨今の投資業界のホットトレンドでもあり、プロの機関投資家も実践している投資法の一つである、スマートベータを使った投手方法について学ぶことができる内容です。
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〜スマートベータとは〜
まずはαとβについて復習しましょう。
まずαアルファとは「ベンチマークに対してどれだけリターンがあるか」ということです。
ベンチマークがプラス5%だとします。
それに対して銘柄 Xがプラス10%だとします。
ベンチマークが騰落率105%、
銘柄 X は騰落率110%です。
つまりこの場合 αは5%となります
・βについて
リターンはベンチマークの騰落率+αということになります。
したがってアルファの値はプラスであるほど好ましいです。
次にベータとはベンチマークに対してどれだけ相対的なリスクがあるかということになります。
ベンチマークはプラス5%
それに対して銘柄Yは+20%だとします。
ベンチマークが騰落率105%
銘柄Yは騰落率120%です。
この時、βの値は
Y(120)÷ベンチマーク(105)=1.1428…となるので
β=1.14となります。
銘柄Xは騰落率110%なので、
この時、βの値は
X(110)÷ベンチマーク(105)=1.1476…となるので
β=1.05となります。
次に銘柄Zは騰落率+3%です。
この時ベータの値は0.98となります。
まとめた図がこちらになります。
β値はベンチマークを基準とした数値となります。
リターンはベンチマークの騰落率+βということになります
上昇相場であればプラスであるほど利益が大きく下落相場であればプラスであるほど損失が大きくなります。
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結局αとβとは
資産運用におけるαとβについて解説します。
αは値をベンチマークに対してプラスにすることが使命となります。
それに対してβは値をベンチマークに対して近づけることが使命となります。
つまり運用としてはαの場合はアクティブな運用。
βの場合はパッシブな運用ということになります。
このαとβはそれぞれメリットとデメリットがあり、その中間がスマートベータということになります。
スマートベータという用語は「スマート」と「ベータ」が組み合わさったものです。
スマートは「賢い」という意味で、ベータは「TOPIXやS&P500のような指数」を意味します。
指数とはマーケットに連動したインデックス運用のことですね。
すなわち、スマートベータとは直訳すれば「賢いインデックス」です。
したがって、スマートベータは一般的なインデックス運用の延長線上にあることを意味します。
それぞれの特徴をまとめるとこのようになります。
・α・・・個別銘柄をアクティブに選定
・β・・・時価総額加重平均型
・スマートベータ・・・非時価総額加重平均形
それぞれについて簡単に解説します。
αとβについて
時価総額加重平均とは時価総額の割合に従って、銘柄の構成割合を決めていく手法で、マーケットウェイトとも言います。
非時価総額加重平均型とは時価総額加重平均形ではない手法で均等加重平均型、ファンダメンタル型など色々な種類があります。
スマートベータとは定量的指数に従って銘柄構成、ウェイト決め、リバランスなどをして、既存のindexへの「批評」を解決しようとする非時価総額加重平均型の投資手法です。